3月25日、県内45の団体で構成される市民団体「戦争法の廃止と立憲主義の回復を求める栃木県民ネットワーク(以下、「県民ネットワーク」」が宇都宮市内で「参院選『統一候補』勝利のための共闘協定調印式」を開催した。
今夏の参院選挙は自公政権の暴走にストップをかけるべく、全国で野党共闘の動きが加速している。
本県においても、昨年末から『統一候補』の誕生を目指し、各政党・団体等が協議を進めてきたが、この度、県民ネットワークによる調整のもと、民主党、共産党、社民党、そして新社会党の4政党と県民ネットワークが民主党推薦候補予定者の田野辺隆男さんを『統一候補』とする準備が相整い、本日の調印式に至った。
民主党を代表して出席した福田昭夫県連代表は、「田野辺さんの勝利を全員で勝ち取って安倍暴走政治をストップさせたい」と訴えた。
田野辺隆男さんはベルギーで起きた悲惨なテロ事件を引き合いにし「武力を武力で制圧するのは間違っている。今、安倍政権は安保法制を使って日本国民をこれらの現場に送り込もうとしている」と糾弾した。
共闘協定の内容に記載された安保法制の廃止と立憲主義、民主主義の回復を目指すことを力強く訴えたうえで、「次の世代につけを回してはいけない。皆様の力をお貸しください」と熱気あふれる会場内で約150名の参加者に支援を求めた。
調印式出席者
・県民ネットワーク 松木栄三共同代表
・ 〃 伊藤直子共同代表
・ 〃 太田うるおう共同代表
・「統一候補」 田野辺隆男さん
・民主党栃木県総支部連合会 福田昭夫代表
・日本共産党栃木県委員会 小林年治委員長
・社会民主党栃木県連合 松本昭一代表
・新社会党栃木県本部 柿沼久夫委員長
3月19日、宇都宮市内にて「女性のための政治スクール『修了式』」を開催した。
女性のための政治スクールは、民主党女性議員ネットワーク会議北関東ブロック(所属県連:栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県)の事業として本年1月より開始され、7名の女性議員が企画したイベント等にスクール生が参加し、研鑽を積んだ。
冒頭、あいさつに立った福田昭夫県連代表は「政治分野での男女共同参画は重要視されているが、日本では学校教育で政治を学ぶ時間が少ない。今夏の参議院選挙より18歳選挙権が実施されるが、学校教育でどこまで指導できるのか懸念される」と指摘。民主党が女性議員比率向上にむけ、クオータ制導入の実現を目指していることを紹介し、「本日ご参加いただいた皆さまには、先頭に立って活躍していただきたい」と述べた。
修了式に先立ち「女性への暴力について考える」と題し、認定NPO法人ウィメンズハウスとちぎ代表理事・中村明美さんが講演を行った。
中村代表理事は、内閣府が行った女性に対する暴力に関する調査において“20人に1人が配偶者から命にかかわる暴力を受けた”との調査報告を挙げ「女性であれば誰しもが被害者になることがある」と危惧した。DVが日常的な問題として少しずつ認知されてきているものの、大半が密室で起こるがゆえに表面化されない実態にふれ、「被害者は家庭内の問題と我慢せず、社会的問題の当事者であると認識し、必ず周囲に相談してほしい」と訴えた。
講演の中で『私の生(いのち)はわたしのもの』と題したDVDを視聴。幼少期に受けた虐待やDV、貧困などにより、性産業で働くことを余儀なくされた戦前から現代の女性たちが「売春防止法」の成立に向けて闘った姿を写真や映像で鑑賞した。
講演後に行われた修了式では、平木ちさこ県連男女共同参画委員長があいさつに立ち「女性議員を増やすためには、私たちが先頭に立って活動しなくていけない」と喚起したうえで「この政治スクールを機に、今後も研修会などを積極的に企画し、女性の政治参画を拡げる事業を行っていく」と奮起した。
今回参加したスクール生からは「この政治スクールを通じて、DVや貧困、雇用などの問題を抱えて苦しんでいる方が多くいることを知った。そして、そのことをもっと世の中に知ってもらうためには、情報共有が必要であると学んだ」と感想が寄せられた。
3月10日、衆議院第2議員会館・第6会議室にて、福田昭夫衆院議員、田城郁参院議員、斉藤孝明県議、今井恭男宇都宮市議、中塚英範宇都宮市議、駒場昭夫宇都宮市議6名の民主党栃木県連役員と社民党、共産党各党の議員および市民団体代表、地権者代表ら17名は、LRT導入計画にあたり、宇都宮市が国土交通省に提出している『軌道運送高度化実施計画』について同省から説明を受けた。
宇都宮市が軌道上の特許取得に向けて提出した『軌道運送高度化実施計画』においてLRT全ルートは、すべてが既存道路に軌道を設置する「併用軌道」としている。
この内容について今井市議は「平石地区-板戸地区においては「新設(専用)軌道」としLRT専用走行区間となる」矛盾する点を指摘し、同省が把握しているのか確認した。
(※併用軌道は「軌道法」が適用され、新設(専用)軌道は「鉄道技術基準省令」に準ずることとなっており、鉄道技術基準省令では「鉄道は道路と平面交差してはならない」との原則規定がある)
また、小学校の敷地を削ってレールを敷き、フェンス付線路によって生活道路が遮断されるなど、住環境の悪化や交通環境の危険性が懸念されており、この点についても同省に見解を求めたが、明確な回答は得られなかった。
同席した平石地区地権者は「平面交差にした場合、いかに危険な場所か現地視察を行ったうえで、認可について慎重に審議してほしい」と要望した。
民主党栃木県連は3月5日、「共生社会」の実現をテーマとした「共生社会創造フォーラムin栃木」を宇都宮市内で開催した。
司会進行を務めた次期参院選民主党推薦候補予定者の田野辺隆男さんは冒頭、「安倍政権の強権的な政治をこのまま見過ごしていては、日本の次世代に大きなツケを残すことになる」と訴えた。「今日のフォーラムのテーマである国民一人ひとりがかけがえのない存在として尊重される社会を作りたい」とし、「今日は地域で日頃から地道な活動を続ける各種団体の実践に学びながら、みなさんと一緒に政策を作っていく集会にしたい」と開会を宣言した。
主催者を代表してあいさつに立った福田昭夫県連代表は、アメリカ同様、日本も格差社会が進んでいることにふれた。「安倍政権がこのまま続けばますます格差が拡がってしまう」と指摘したうえで、「様々な貧困問題は、働き方と税制の問題があることを共通認識としたい」とし、引き続き、格差社会の打破に取り組むことを誓った。
民主党政権では「新しい公共」や子ども手当や高校授業料無償化など「人への投資」に取り組んできた。安倍政権のもとでは公正な分配が行われず、貧困が連鎖、能力を発揮する機会が奪われ格差が拡大している。
この現状に対して、格差の壁を打ち破り、安倍政権がかえりみない一人ひとりに光をあてた「居場所と出番」を実現する政策を作るために、昨年2月に岡田代表が本部長となって「共生社会創造本部」が設置された。
このフォーラムは、昨年12月にまとめられた「中間報告」をもとに、地域で活動する方々からの意見を集約し最終報告を作るために、企画開催されたものである。
第1部では、共生社会にむけて地域で取り組む3団体が、実践事例ならびに基調報告を行った。
「家庭の中に居場所がない子どもたちを何とかしなければならない。目の前にいるこどもたちに手を差しのべたい」。
『NPO法人だいじょうぶ』の畠山由美理事長は、自身の活動をスタートさせた想いを切り出した。
以来、「食べることも着ることもままならない子どもがたくさんいる」と、子どもの貧困が増え続けている切実な現状を訴えた。
「子どもたちの居場所、お母さんの居場所があればストレスも緩和されるし、DVや虐待の問題にも発展しなくていいのになと思ってる」と地域も含めた『居場所』の確保の必要性を提言した。
畠山理事長は「子どもたちは自立したときに幸せな普通の人生を自分の足で築いていってほしい。そんな子どもが多く出て行ってほしい」と願いを込めた。
『宇都宮市女性団体連絡協議会』の小川暢子副会長は、互いに人格を尊重し合い、助け合い、また違いを認め合い、支え合う共生社会作りを目指して約40年にわたり活動を続けている。
家庭における男女平等の意識について、2014年栃木県民調査の結果を引き合いに出し「これらの認識は確実に高まってきている」とした。
一方で、昨今の社会問題にもなっているDV問題が、貧困や死を招く事態を問題視し、「不幸な現状を見過ごすことなく国や県や市町村が対策を講じるべき。予算措置を含め政治の力が必要不可欠である」と課題提起した。
『一般社団法人栃木県若年者支援機構』の中野謙作代表理事は、引きこもりや生活困窮者、さらには就労問題等を多角的にサポートする活動を精力的に行っている。中野代表理事は不登校となる子どもが増え続けている現状を報告した。県内でもいじめを受けて苦しんでいる子どもが多くいることを「大人が認識しなければならない」と訴えた。
有効求人倍率が上昇しているとの報道にもふれ、「企業が求めている人材は即戦力、経験者、有資格者に限られる。引きこもっていたり、ブランクのある者は求められていない」と実態を報告し、「若者の雇用環境は悪化している。にもかかわらずマスコミはこれらを一切報じない」と憤った。
中野代表理事は「当事者を主人公にした面的支援が必要で、地域の力、民間の力も不可欠だ」と締めくくった。
第2部は民主党が設置した「共生社会創造本部」の「中間とりまとめ報告」の内容について長妻昭代表代行が報告を行った。
長妻代表代行は「日本の大きな問題は、格差の壁が非常に高く厚くなって、個人の能力の発揮が阻まれている」と現状をぶつけた。
「教育格差、雇用格差、男女格差などが経済成長を妨げている」と指摘したうえで、「公正な分配による人への投資で、能力の発揮を阻む格差の壁を打ち破りたい」と語った。また、共生社会のポイントとして、「これまでの支える側と支えられる側という考え方からお互いに支え合う仕組みにしたい」とした。
政府を批判する報道機関への圧力問題にもふれ、「批判を忘れた国は必ず大きな過ちを犯す。これは歴史の教訓だ」として、安倍政権の言論の自由をないがしろにした言動を断じた。
長妻代表代行は「一つの色に染め上げるのはポキッと折れやすい国になってしまう。多様な価値観を認め合い、互いに支え合う力を育むことが重要だ」と訴えた。
150名を超える参加者との意見交換では、「いつもこの集会では景気回復、福祉、医療などの話が多いが、今日のように若い人に目を向けた話はとてもよい」、「民主党はアピールの姿勢が弱い。もっと前向きに強いメッセージを出して欲しい」などの意見が出た。
今夏行われる参議院議員選挙・栃木県選挙区において民主党が推薦する田野辺隆男さんが、3月2日、県庁記者クラブにて自身の政策内容について会見した。
田野辺さんは「次世代に政治のツケを残さないために、安倍政権の暴走にストップをかけます」と力強く決意を語ったのち、今回掲げた主要政策を説明した。