講演する長妻昭議員

9月20日、民主党栃木県連は宇都宮市内において第2回『民主党とちぎ政策研究会』を開催した。当会は政策について学ぶ場、さらには県民と対話しながらともに政策的課題について研鑽を積むことを主目的とし、全8回で企画された研究会。

第2回は、長妻昭さん(衆議院議員、元厚生労働大臣)が「自公政権の100年安心年金制度が危ない 真の社会保障実現のために」と題し、参加者約100人を前に講演を行った。

2007年、国会での社会保険庁のずさんな管理実態を暴き、解決に向けた取り組みを行った民主党は、国民の大きな期待を受け、政権交代を導く一つの原動力に。この取り組みの先頭にいたのが、後に“ミスター年金”と呼ばれる長妻議員であり、綿密な独自調査、根拠に基づく鋭い追及により『消えた年金問題』の解決に尽力した。

長妻議員は、先進国で生活保護を受ける人はほとんどいないことを紹介したうえで、「日本の年金制度は脆弱である」とした。その原因の一つに、グローバル企業のみを優遇する安倍政権が推し進める“成長戦略”により格差が拡がり続け、結果として年金を納められない事業者、国民が増えていることを挙げた。

また、年金積立金130兆円が「“成長戦略”の名のもとに株価維持に利用される恐れがある」とし、目的に反する邪道なやり方を選択する現政権を批判した。

長妻議員は、年金制度の抜本改革の必要性を説くと同時に根底には、『非正規雇用』が増え続ける等、格差拡大が原因にあると指摘。
『格差是正』がカギとなる日本の社会保障について「今は巨大与党に対抗する小さい野党だが論を張って与党をチェックしていく」と訴えた。

更に、安倍内閣の二極化、右傾化を問題視したうえで、「多様な価値を認め合い、皆に機会がある社会の実現こそ結果として国が強くなる。民主党にしかこれらの実現はできない」と改めて改革へ取り組む決意を述べるとともに、引き続きの支援を求めた。

講演する長妻昭議員

講演に聞き入る参加者

主催者代表あいさつする福田昭夫県連代表

司会・進行を務める佐藤栄副代表