8月31日(土)、宇都宮市文化会館にて「民意なきLRT導入を阻止する大集会」が「民意なきLRT導入を阻止する会」(以下、阻止する会)主催により開催された。この会は、民主党栃木県連をはじめ、同じ志を持つ4つの政党と市民団体、更には多くの市民の方で構成されており、当日会場には約1,000名が参集した。
上田憲一代表はLRT導入計画について、「本質的な検討もされず、単に車社会からの脱却と、電気を動力源とした環境にやさしい乗り物というだけで、宇都宮市の身の丈にそぐわない発想である。」と切り捨てた。
また、LRTのメリットだけを論じ、市民へデメリットの説明をしない市および推進グループの姿勢を疑問視。この計画に無駄な予算と時間を浪費させないためにも阻止する会が市民に説明し続けることの重要性を訴えた。
上田代表はこの大集会を『宇都宮市におけるLRT導入構想の可否を住民投票で行うための決着を求める決起集会』と位置付けた上で、「署名活動により大きな成果が上がるよう、私たちが先頭に立って活動していく。佐藤市長がLRTを断念するまでともにがんばりましょう。」と挨拶した。

あいさつに立つ上田憲一代表

次に、宇都宮大学名誉教授の杉原弘修氏が『「宇都宮LRT」の問題点を考える』と題した基調講演を行った。杉原氏は宇都宮市自治基本条例の前文の中に、『社会を実現し、市民がさらに活力に満ち、幸せに暮らしていくためには、市民、企業や各種団体、市のそれぞれが社会に果たす役割を認識しながら、“もったいない”という心を持ち、社会資源を活用しつつ、協働することによって公共的活動を行い、自治を担っていくことが重要である。』という規定があることを紹介。その上で、「この会のキャッチフレーズは“もったいない”でいかがか。」と提案。また、「条例は法であって理論や理想ではない。しかし、これまでの意見交換会や専門者会議の議事録を見ても“もったいない”という議論が全く出てこない。」と指摘した。更には、LRT導入の最大の課題を「『民意の形成につきる』とういうこと。」と強調した。

講演に立つ杉原弘修宇都宮大学名誉教授

今後の取り組みについては、瀧田剛也事務局長よりLRT導入の是非を問う住民投票条例制定に向けた署名活動の詳細についての説明があり、10月上旬から1ヵ月間で10万票を目標に署名を集めることを確認した。
そして、市民の力を結集し、「LRT導入計画」にストップをかけるべく全力を挙げて取り組むことを提起した『住民投票を実現し、民意なきLRT導入を阻止する決議』を満場一致で採択。最後に、参加者全員でLRT導入計画を阻止するまで団結することを誓い、力強くガンバローコールを三唱し閉会した。

参加者全員でのガンバローコール