10月28日(日)宇都宮市内にて、県連男女共同参画委員会主催「2012研修会」を開催した。
慶應大学経済学部の駒村康平教授を講師にむかえ「社会保障と税の一体改革-子どもたちにツケを残さないために-」と題した講演は、社会保障と税の一体改革だけでなく、ワークライフバランスも取り入れたわかりやすい内容だった。

冒頭、福田智恵男女共同参画委員長は「社会保障と税の一体改革の仕組みや問題点などに目を向けてほしい。そこから私たちが今後どう考え、どのように生活していくべきか。感じ取って、気づくことで将来を見直していけるような研修にしていきたい。」と挨拶。

およそ2時間におよぶ講演では、社会保障給付費の内訳や推移、財政の課題、制度改革についてグラフや統計に基づいて細かく説明があった。
とりわけ年金制度については「早急の改革が必要であるが、極めて難しい課題。年金制度の複雑さが国民の不安を助長としている。」とし、「年金改革の議論を政治的なパフォーマンスではなく協議を進めてほしい。」と要望した。

厳しい財政状況の中、日本は本格的な高齢化社会に突入する。社会保障給付費においても現在の約110兆円から2025年には約150兆円にまで増えると予測されている。
世の中の変化にあわせて、社会経済システムの改革に一刻も早く着手していかなければならないことなど、社会保障の全体像や今後の課題が明瞭に示された大変充実した講話であった。

また、今回の研修会ではNPO法人パパママおうえん隊の協力で、初めて託児室を設置した。子供連れの参加者からは「落ち着いて講演が聴けた」と好評であった。

あいさつする福田智恵男女共同参画委員長

講演する駒村康平教授

託児室で遊ぶ子供たち