あいさつに立つ福田昭夫県連代表

あいさつに立つ福田昭夫県連代表

 民主党栃木県連は、強行して戦争法案を推し進める安倍政権に対峙するべく「戦争法案に断固反対する県民大集会」を宇都宮市内にて開催した。
 当日、県内各地から500名以上の参加者が集い、会場を埋め尽くした。

 冒頭、主催者あいさつに立った福田昭夫県連代表は「この度の台風18号の大雨被害により亡くなられた方へお悔やみと、被災者への心からのお見舞いを申し上げ、民主党としても対策本部を立ち上げ、早急な対応を行うよう国や県へ要望している」と報告した。
 福田代表は安保法制について「もしこの法案が通ってしまったら、自衛隊の武力行使が認められ、自衛隊への危険性もさることながら日本国民の皆さんがテロに遭う機会も高まる」と平和の存続を危惧した。
 また国会情勢に触れ、15日に開かれる中央公聴会で意見を表明する「公述人」について、「過去最高の九十五人が応募している。全員が法案に反対の立場を示し、法案に対する懸念の強さがあらわれている」としたうえで、「公述人が全員反対だと言った場合でも、参議院は強行採決するのか。もしこれを行えば、日本の民主主義は崩壊し、まさに安倍独裁政権が誕生する」と憤りをあらわにした。
 そして、「国会周辺では毎日多くの国民の方々がデモを行っている。ここ栃木からも戦争法案に断固反対するという県民の強い意志を表明してほしい」と強く訴えた。

 来賓として、戦争をさせない全国署名栃木県連絡会・高際澄雄共同代表、連合栃木・加藤剛会長、社会民主党・宇賀神文雄幹事長、部落解放同盟栃木県連合会・大島キミ子副委員長が参加し、戦争法案反対と共に戦う決意を述べた。

 記念講演では、『安倍政権が推し進める安保法案の危険性』と題し、小林節慶應大学名誉教授が講演を行った。
 小林氏は、2015年6月の衆議院憲法審査会で政府の進める安保法制を違憲と断じた3名の憲法学者の一人。多くのメディアや著書などで安倍暴走政権の実態と危うさをわかりやすく解説している。
 小林氏は「日本国の主である国民が、幸福を増進するために議論していくことが憲法学である」と位置付け、「その一つの条件として平和であることがとても重要。どうしたらこの世界の状況で日本が平和であり続けるか考えた結果、この戦争法案はおかしいと結論付けた」と語った。
 そして、アメリカ独立宣言を例に挙げ「私たちは幸せになりたくて生きている。私たちを幸せにするサービス機関として国家をつくった。そして設計図としての憲法がある。オペレーションのマニュアルとして憲法がある。特定の政治家たちに管理権を預けるが、私たちの意に反することを行った場合には、取り返す権利が私たちにはある」とし、「戦争に参加して戦死者の出なかった国はない。存立危機事態と重要影響事態を戦争参加ではなく、後方支援だと言っている政府は大変危険である」と現政府の認識を断じた。
 「この戦争法案を廃案にするためには、野党が共闘し、政権を倒すしかない。そして国民の皆さんも断固反対と強く訴え続けてほしい」と強く求めた。

 その後、各種団体の取り組みとして、栃木県地方議会女性議員連盟より平木ちさこ県議会議員が登壇。「戦後70年。日本が一人の戦死者も出さずに今日があること。他国の国民を戦死させることがなかったことは、私たちの誇り。とりわけ、私たち女性は、戦争で再び愛する子どもや家族を失うような日本にしてはならないと強く願っている。そのためにも憲法9条を守り抜くことを強く求め、県民の皆さんとともに行動していく」と県内の女性議員有志が発表した声明文を読み上げ、最後まで戦い抜くことを誓った。

 そして、柏倉祐司県連副代表が『憲法違反の安保法案を廃案へ追い込む決議』を提案。会場からは満場一致の拍手が起き、採択された。

 集会最後には、松井正一県連幹事長が先頭に立ち「栃木県からうねりを挙げ、戦争法案を廃案に追い込もう」と会場全体で頑張ろう三唱を行い、閉会した。

 

 

集会風景

集会風景

 

 

講演する小林氏

講演する小林氏

 

 

 

 

声明文を読み上げる平木ちさこ県議会議員

声明文を読み上げる平木ちさこ県議会議員

 

決意文を提案する柏倉祐司県連副代表

決意文を提案する柏倉祐司県連副代表

 

 

「頑張ろう三唱」 参加者全員での頑張ろう三唱

「頑張ろう三唱」 参加者全員での頑張ろう三唱