民進党と協力、連携し、活動を共にする県内の自治体議員で構成する『自治体議員フォーラム栃木』は4月25日から2日間、茨城県と千葉県で視察研修を行った。参加した15名の自治体議員らは、今後の議会活動に役立てようと各視察先で説明に聞き入った。
初日、一行は茨城県つくば市にある『国土地理院』を訪れた。
当所は高度な技術と装置を駆使し、緯度・経度・高さを正確に測定している。またここで作成される地図はすべての地図の基礎となることから、国土を表す上で重要な役割を担っている。
さらに、頻発する災害から国土と国民の生命・財産を守るため、測量・地図分野の最新技術を活かした防災に関する取り組みが行われている。
地殻変動で起きるプレートのズレをも測定できる技術によって集約されたデータは、東日本大震災時や、先月、本県那須町で起きた雪崩事故時にも関係自治体に提供されたことが紹介された。
参加した議員は、「自然災害への対策に正確な地図と位置情報は欠かせない」としたうえで、「貴重な情報の有活用について認識を新たにすることができた」と語った。
翌日は千葉県千葉市の「千葉県生物多様性センター」にて、生物の多様性を保全し、その恵みを持続的に利用する社会の実現に向けた各種取り組みについてふれた。
この施設は、環境省が山梨県に設置したのに次ぎ、2008年、全国で2番目の生物多様性センターとして開設された。
生物の専門知識を有するスタッフが直接、行政に携わることで質の高い施策展開を可能としている。“生命(いのち)のにぎわいとつながりを子どもたちの未来へ”を理念とした『生物多様性ちば県戦略』の推進にむけて、生態系の保全や再生、生物多様性の調査研究、モニタリング体制の整備、さらには生物指標の開発や利用などを積極的に行っている。
画期的な取り組みとして紹介された、県民が参加して生物のモニタリングを行う『生命のにぎわい調査団』は、登録した1,235名の県民から、57種の調査対象種に対し8万件を超える報告があったとも。
これらの報告は全て地理情報システムに入力され、誰もがホームページで閲覧可能だ。
生物種の絶滅を防ぎ、一方で外来生物の防除にも力を入れる。担当者は、「ネガティブな駆除ではなく、ポジティブな駆除が求められる」と生態系全体を見る必要性を説いた。
集積されたデータやグラフ、さらには現場の写真を使った説明後を受けた参加者からは、「失われつつある生物多様性を保全し、その恵みを持続的に利用する社会が求められていることがよく分かった」、「早速、議会で問題提起する」との意見が出た。
3月26日、民進党栃木県連は宇都宮市内にて約200名の代議員参集のもと「民進党栃木県総支部連合会 第2回定期大会」を開催した。
代表あいさつに立った福田昭夫県連代表は、森友学園問題で国会を混乱させている安倍首相を批判し、「安倍政権には一刻も早く退陣をしてもらう」と引き続き厳しく追及していく姿勢を示した。また「衆議院総選挙はいつ行われてもおかしくない。地方選挙で多くの仲間を増やし、国政選挙への力をつけなければならない」と述べ、「国民の幸せのため、日本の明るい未来をつくるため、政治の流れを変えるために政権交代可能な組織をつくる」と決意を語った。
当日は、約10名のご来賓にお越しいただき、鈴木誠一栃木県副知事、加藤剛連合栃木会長、業界団体の代表者の方々からご祝辞をいただいた。
また、本部を代表して玉木雄一郎幹事長代理が来県。民進党の『森友学園調査チーム』のメンバーでもある玉木幹事長代理は、森友学園の国有地払下げ問題を「国家の在り方に対する本質的な問題」と指摘。「二大政党的な仕組みを作り、緊張感のある政治を行わなければ国民が報われない」と訴えた。
民進党のこれからの政策として(1)社会保障の充実、(2)地方の活性化、(3)税金の無駄遣いの排除、の3つを挙げ、「わかりやすい政策を提案し、政権を担える政党に生まれ変わる」と強調した。そしていつ行われてもおかしくない衆議院選挙に向け、党員・サポーターへ更なる支援を呼びかけた。
昨年の活動報告と本年の活動計画の提案に登壇した松井正一県連幹事長は「安倍政権によって民主主義と日本の未来が奪われようとしている」と現政権の国会運営を非難した。また県内においても塩谷町における指定廃棄物最終処分場問題や宇都宮市の次世代型路面電車(LRT)事業など民意不在の課題が山積していることを指摘した。その上で「国民、県民を軽視した行政運営を看過することなく、共生社会の実現に向け、私たちの手で改革していく」と決意を述べた。
また、新役員体制と民進党の基盤を支える多くの自治体議員の必勝と国民の手に政治を取り戻すために国政選挙の勝利を誓った『各種選挙に勝利する特別決議』が満場の拍手で承認された。
今後行われる衆議院議員総選挙に挑む3名の公認候補予定者、栃木第1区・柏倉祐司、栃木第2区・福田昭夫、栃木第4区・藤岡隆雄が力強く意気込みを語った。加えて、4月に行われる自治体議員選挙の候補予定者も登壇し、支援を求めた。
大会最後に、栃木県連の結束と衆議院議員総選挙および自治体議員選挙全員の必勝に向けた『頑張ろう三唱』を参加した党員・サポーターとともに行い、幕を閉めた。
民進党栃木県連は、3月16日、日本共産党栃木県委員会、社民党栃木県連、緑の党グリーンズジャパン、新社会党栃木県本部、宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会、宇都宮市のLRT問題連絡会とともに連名で「宇都宮市LRT整備計画について慎重な審査と指導を求める陳情」を国土交通大臣および総務大臣宛てに行った。
福田昭夫衆院議員、田城郁前参院議員、松井正一県議、今井恭男宇都宮市議の民進党栃木県連役員4名に加え、共産党、社民党議員および役員、市民団体代表ら14名が参加した。
宇都宮市は昨年9月に国土交通省に対し、LRT整備計画の軌道運送高度化実施計画を申請し認可を受け、今年度中の工事着工を目指していたが、着工に必要な認可を出す国や県など関係機関との調整に時間がかかることなどを理由に現在は着工延期を表明している。
その間を市民への十分な説明に充てるとしたが、導入ありきの一方的な姿勢や、全体計画・総事業費の提示など市民の疑問に答える説明はなく、現実離れした将来の利己的なイメージばかりを市民に発信している。
11月に行われた宇都宮市長選挙において、LRT反対を訴えた新人候補者と現職の票差は6,000票と僅差まで迫り、さらにNHKおよび下野新聞が行った出口調査ではいずれも“LRT計画に反対”が過半数を占めた。このことからも宇都宮市が進めているLRT事業は、住民合意が得られていないことは明らかである。
福田昭夫衆院議員は、宇都宮市がLRT事業の予算に減価償却費を計上していないことにふれ「公共施設として減価償却費を含めたうえで特別会計を設置し、市民にわかりやすい財政の在り方を提示することが望ましい」と強調。あわせて「宇都宮市のLRT事業は、市民合意が得られておらず、運営や採算性など課題も多い。今後も予算委員会で言及していく」と述べた。
宇都宮市が進めているLRT事業に関し、反対を主張している民進党と4政党(共産党、社民党、緑の党、新社会党)および2つの市民団体(宇都宮市のLRT問題連絡会、宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会)は、2月20日、宇都宮市と「宇都宮市の公共交通に関する意見交換会」を開催した。
今回の意見交換会は、先の5政党2団体が宇都宮市に対し公開質問状を提出したことを機に、双方向での議論が必要とのことから開催が実現。政党や市民団体から約30名が参加し、民進党からは福田昭夫衆院議員、田城郁県連副代表、柏倉祐司1区総支部長、松井正一県議、斉藤孝明県議、平木ちさこ県議、山田みやこ県議、今井恭男宇都宮市議、中塚英範宇都宮市議が出席した。
冒頭、福田昭夫民進党県連代表は「この意見交換会を皮切りに、今後も2回、3回と続けていきたい」と述べ、参加者へ活発な議論を促した。
意見交換会では『公共交通の活性化・再生における市の役割』、『宇都宮市になぜLRTが必要なのか?』の2テーマで討論が行われ、参加者からは「採算性の問題」や「市民合意の欠落」、「ネットワーク型コンパクトシティとの関連性」など多数の意見が出された。
宇都宮市の代表者として出席した吉田信博副市長は「車社会からの脱却と公共交通との共存」を強調した。
今回同様、意見交換会を引き続き行うことを双方で確認した。公共交通の在り方について今後も議論を重ねていく。
民進党幹事長・野田佳彦衆議院議員が18日来県し、柏倉ゆうじ、藤岡隆雄両総支部長との面談や真岡市内のイチゴ農家宅の訪問、さらには連合栃木役員との懇談会を行った。
真岡市内のイチゴ農家宅を藤岡隆雄総支部長とともに訪れた野田幹事長は、ビニールハウス内を視察し、育成方法などの説明を生産者から受けた。
周辺に工業団地が整備され就職先が増えたことで農家の子息が就農ではなく勤め人となるケースが増え、後継者不足で生産農家戸数が減少。労働力不足を外国人研修生に頼る農家も少なくない。一方、後継者のいる生産農家は耕作面積の拡大に意欲的で、全体としては生産面積は広がっている。
出荷先の青果市場で少しでも高値で取り引きされるよう、出荷のタイミングを他の産地とずらすなどの工夫を行ったり、市場にまめに足を運ぶことで市場関係者と顔なじみになって価格交渉を優位に行えるよう働きかけるなど、少しでも生産農家の手取り増となるよう取り組んでいるという。
市役所の担当者もPR強化に努めていることを説明。
野田幹事長は、「PRは重要。私の地元の船橋市は梨の産地だが、梨をあまり食べる習慣がなかった北海道に市長がゆるキャラ『ふなっしー』とともに営業に行き、販路拡大につながった」「儲かってくれば後継者は出てくるもの。いい循環になる。がんばりましょう」と激励した。
参加者から「民進党にはぜひがんばってほしい。応援している」という声が上がった。
野田幹事長は「この地域では藤岡総支部長をぜひ。39歳、使い減りしないので地域の暮らしの底上げのためにぜひ使ってほしい」とPR。
「われわれ民進党はできるだけ現地・現場に足を運び、皆さんからお話を聞いたことを国政に届けるということを果たしていきたい。地元の総支部長に声を寄せてもらえば働かせていただく」と話し、人への投資、地域重視の政治の実現を目指していく民進党の姿勢を強調した。視察や意見交換会には春山則子真岡市議会議員と高橋昇県連幹事も同行した。